第弐齋藤 土踏まず日記 : 弐瓶勉『アバラ』

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2006/05/31 (水)

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ABARA (上) ヤングジャンプコミックス ABARA (下) ヤングジャンプコミックス

 『バイオメガ』以来久しぶりの弐瓶勉の新刊。 オビの惹句に曰く

47,335,389秒ぶりの新刊!!

 だそうで。 ああ、そういえばそんなにコミックスでてなかったっけ?

ヒトの目では捉えられぬスピードで人間を殺戮、捕食する白い怪物“白奇居子(シロガウナ)”。駆動電次(クドウデンジ)はその怪物と対峙できる唯一の存在“黒奇居子(クロガウナ)”だった!!

 なるほど、つまりあなたはこう言いたいわけだ。 「仮面ライダーカブト」と。
 弐瓶勉描く変身ヒーローもの。 変身時の擬音はもちろん「バギン」。

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 変身ヒーローもの。 変身ヒーローっても弐瓶勉の本質に変化はなく。 謎の超巨大建築物郡を舞台に、黒くて硬くて(出力が)デカい奴らがバギンバギン暴れ回るステキマンガでした。

 ヒーローモードになると人間の目には映らないくらいの超スピードにクロックアップされるそうなんですが、マンガ読んでいるときはそうと気づかず。 読み終わってから裏表紙のあらすじ読んで気がついてもう一回読み直した。

 「そうか、擬音か」

 読んでいる最中、なんか違和感があることだけは認識してたんだけど読み直して気づいた。
 
 擬音だ。

 マンガでは劇中、発声以外のなんらかの音がでているときはオノマトペ(擬音語、擬態語)を描き文字として描くことでそれを表現するわけだけれども、この『アバラ』ではヒーローモードの超高速駆動をオノマトペで表現していた。 端正な活字で描かれたオノマトペ。 バゴォ ドゴオオオオオ ビュッ ゴッ ゴッ
 ヒーローとその敵役の化け物どもは、音よりも早く動いているのだから、そこで音(物理的な空気の振動)が生じても、音として機能しない(空気の振動が人間の耳に入って「音」として認識されない)。 その瞬間は誰一人として「聞く」ことがない。 が、たしかに生じているはずの劇的な動き。 炸裂する力の表象。 それを表現するために、このマンガでは活字を利用していた。 それが平時に描かれる音(こちらはちゃんと手書きの描き文字で描かれている。)となんの説明もなく混在することによって、なんともいいがたい奇妙な違和感のあるマンガなっている。 それは、読んでて面白かった。

ドゴオオオオオ ゴッ ゴッ チュルチュルチュル

 ただし

 わかんねえ! 理解できない! このマンガ! 一切の説明なしのコワモテさは弐瓶勉の魅力でもあるんだけど、このマンガに関して云えば情報不足すぎだったと感じる。 説明不足・情報不足によって、いくら読んでもラストが理解できないマンガなんて久しぶりだ! このラストはぜんぜん理解できてない! なんだこれ?! 悔しい!

 『バイオメガ』のほうはずいぶんとわかりやすかったんだけどなぁ。 むしろ『バイオメガ』の続きを楽しみにしつつ。 まぁこれはこれで。

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『人工物なのか自然物なのかもわからない巨大な廟のある世界。そこに突如現われた、ヒトの目では捉えられぬスピードで人間を殺戮、捕食する真っ白な怪物。“白奇居子(シロガウナ)”と呼ばれるその異形の怪物の出現とほぼ同時に、養殖所で働く男、駆動電次の元にタドホミという女が訪れる。その直後、現われた白奇居子は死骸となり、その側には駆動が倒れていた…。(...)
弐瓶 勉(著) 『ABARA (下) ヤングジャンプコミックス [bk1][amazon]
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+ : 投稿者 : 通りすがり 投稿日 : 2006/09/11 22:48:08
この記事を読んでようやく活字の擬音の違和感に気付きました。
どうにも音が書いてあるのに迫力が全く無い感じがしてたんですが、
全て計算ずくだったんですね…。
感謝。

結論ですが、ある雑誌のインタビューで、弐瓶氏は
ラストはきれいにまとまとめた、とコメントしていましたよ。
わかんねぇ…。
+ : 投稿者 : もっと通りすがり 投稿日 : 2007/06/21 09:01:47
最後の恒差廟(ごうさびょう)が胞子船を射出した後に、ちっこいミニロボ君が自爆して大爆発。
それで とうとう最後の廟がなくなって・・・
禁籠が解けたんじゃあないですかね?

その前に限定的な渦から白奇居子(シロガウナ)が一杯 出てきたとこを見れば、最後のワンカットに写っている大量の白奇居子は 禁籠が解けて出てきた奴らかな〜って思いました。

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