アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』に登場する本読み少女、長門有希さんが劇中なにを読んでいるのかを調査・検証する。
では第9話 『サムデイ イン ザ レイン』から。
初のTVアニメオリジナルエピソード。 長門有希、部室で本を読む。

今回は書名が見え見えなので超簡単。
一冊目が阿部和重『グランド・フィナーレ』。 二冊目が綿矢りさ『蹴りたい背中』。
阿部和重『グランド・フィナーレ』が第132回芥川賞受賞作。 綿矢りさ『蹴りたい背中』が第130回芥川賞受賞作。 長門さん的には芥川賞受賞作祭りが行われていたご様子。 第131回芥川賞受賞作、モブ・ノリオ『介護入門』が抜けているので、この二冊のあいだにあったのかも知れない。
ただし、阿部和重『グランド・フィナーレ』の左隣にある本と、綿矢りさ『蹴りたい背中』の右隣にある本が特定できないのはちょっとくやしい。

阿部和重『グランド・フィナーレ』の左隣にあるのは早川書房の『世界SF全集』の飾箱から出されたもの、だとわかるので(→参考)、長門有希の100冊と付き合わせるとロバート・A・ハインラインの作品がおさめられた『世界SF全集12』じゃないかな? という気はする。
綿矢りさ『蹴りたい背中』の右隣にある本は、小さなマークに見覚えがあるように思えるので早川文庫の海外SFのなにかかも……。 確証はないけれど。
今回特筆すべきは長門さんの読書スピードだろう。

長門さんが延々本を読み続けるマニア垂涎のこのシーン(手遅れ)。 ここで読んでいるのはおそらく綿矢りさ『蹴りたい背中』だけど、それを彼女は約190秒のあいだに30頁程度読み進んでいる(約190秒のあいだに17回頁をめくっている?) いま『蹴りたい背中』が手元にないので分あたりの文字数はわからないが、相当に速いのではないだろうか? Amazonの書誌情報を参照すると『蹴りたい背中』は140頁しかない。 彼女はこれを15分程度で読み切ってしまうことになるのだが……やー、さすがだ、長門さん。 かなわんよ。 速いのなんの。
→参考 読書速度測定
(たぶん長門さんは2000文字/分オーバー。 3000文字程度? あるいはそれ以上?)
各話の検証はこちら。
関連。
長門に触発されて今読んでいるので・・・(;^_^A
これは第弐齋藤さんが指摘したように、「本当は「介護入門」が読みたかったな・・・」と思ってるのか、
それとも「キョン君どうしてるのかな・・・」と思ってるのか・・・・ 見る人によっていろいろ取れますね
しかし京アニはホント描写が細かいな・・・
『蹴りたい背中』は40字×14行/ページなので、見開きで最大1120字。『グランド・フィナーレ』は42字×16行/ページなので、見開きで最大1344字。
読書速度はかなり速いですが、考えずに読んで覚えるだけならなんとかついていける速度ではないかと思います。
キョンが気になるのだろうか、かわいいなあ。
でもよく見るとページごとにかける時間が結構違ってたような・・・
やはり興味があるところはじっくり読んでいたのでしょうかね。
もしそうならどういうところに興味をもったのかが気になります。
エンドクレジット載ってNEEEEEw
ここの描写としては
一
雨が降り出しそうな天気(長門ならだいぶ前から察知できるはずw)
なのでキョンが心配でページだけ繰ってあまり読んでない
二
普段はSOS団の会話を聞いているので本を読む速度を加減していたが
キョンも居ないし、今は読書に集中しているのでこれがマイペース
といったところでしょうか。
どちらも20分ほどで読み終わりました。
アニメ内での読書速度は特別ではないと思います。
さて、ここで「じつはfuzzyさんは長門さん並みに読むのが速かった」というオチがいちばん美しいと思うので自分も読んでみます。
>よく見たら「グランド・フィナーレ」を読んだ後、「蹴りたい背中」を持ってから、振り向いてぼーっとしてるシーンがありますね。
そこで「グランド・フィナーレ」を本棚から取り出すと、
着替え中のみくるがカメラに映ります(w
(これ以前のカットも同様です)
まさかカメラ視線を計算して?
並ぶという現象にも関わらず
介護入門がないということは、
「長門もしくは京アニ的には介護入門を
芥川賞受賞作と認めていない」
ということへのメタファーなのではないでしょうか?
というのも介護入門がノミネートされた時の
他の候補作に、舞城王太郎の
「好き好き大好き超愛してる。」があったので
恐らくはそっちの方が芥川賞に相応しかった、
という軽いメタファーなのではないかな?と思います。
舞城王太郎さんの他の作品に
「暗闇の中で子供」という作品があり、
こちらは長門有希の100冊に入っています。
メタファーというものは直接的な表現を避けて、
そこから生み出される感情を受け手側が
判断するものなので、確証があるわけではないですが、
僕はそのような意思をちょっとだけ感じました。
(まぁ、勘違いかもしれないですけどね)
長門さんが読んでいる本の考察、楽しく読ませていただいています。
6月30日発売の「ザ・スニーカー」に「サムデイ イン ザレイン」の書き下ろし脚本が掲載されています。
本編冒頭、文芸部部室内で個々に活動(というのか?)しているシーンにおいて、長門有希が読んでいる本についての記述がありました。
「赤頭巾ちゃん気をつけて」庄司薫・中央公論社ハードカバー、図書館貸し出し本
アニメ本編のほうを見返してみましたが、あの描写では全くわからないですね。
この作品は読んでいないので、本編とどう絡んでいるのでしょうか。
なかなかこれ面白いですねぇ。
んで、長門が「蹴りたい背中」を読んでいる(で、さらにその本がそのままになっている)のは谷川氏の脚本中に明記されてますね。ここは何か明確な意図を感じます。