第弐齋藤 本とマンガの感想日記。

きづきあきら『セックスなんか興味ない』1巻

01.12.2010 · Posted in マンガ, マンガの感想 このエントリをはてなブックマークに追加このエントリをdel.icio.usに追加このエントリをLivedoor Clipに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをFC2ブックマークに追加このエントリをNifty Clipに追加このエントリをPOOKMARK. Airlinesに追加このエントリをBuzzurl(バザール)に追加このエントリをChoixに追加このエントリをnewsingに追加

きづきあきら+サトウナンキ『セックスなんか興味ない』1巻 [Amazon]

セックスなんか興味ない 1 (IKKI COMIX)

タイトルが秀逸すぎる。
正しい答えを得るための最良の方法は、あからさまに間違ってみせること、とは誰かが言ってたが、まさしくその通り。
そんな餌でこの俺様が釣られクマ――(ズサー)

久々に買ってみた『うそつきパラドクス』 [Amazon] が大変よろしかったので購入。いやぁ、きづきあきら(+サトウナンキ)はグダグダを描くのが上手いことだなぁ、と改めて感嘆した。

グダグダ、とはつまり各自が抱え込んだ複雑さのこと。セックス、肉体と他人との関係性が絡むのならなおのこと。それぞれが、それぞれの理由によりグダグダ≒複雑なんだろうよ。
複雑は複雑だけど、ケースとしてはありふれているので、個々の複雑性は無視されて一般化される。あるいは、積極的かつ無意識的に無視することが「受け入れる」って心の働きなのかもしれないが。

これは、その個別、複雑さを、ひとつひとつ曝け出してみた、という漫画。複雑さにつきあうのは骨が折れたり、イヤミだったり、億劫だったりするんだが、たまには良いだろ人間だもの、というこれはお話。

きづきあきらの漫画家としての善性は、目を背けたくなるような赤裸々な事実を、表象のうえでは「かわいらしい」と言えるような絵で描き出すことだと思う。

小太りの女性 太った男 崩れた女の身体のライン 崩れた女の身体のライン

ケースとしてはありふれているけれど、ひとつひとつは複雑で、こういって良ければ露骨なもの。例えば、見合い結婚をしようという太った男と、小太りの女性の裸とか、四十歳もだいぶん過ぎて崩れた女の身体のラインとか、そういうものが、やっぱり「かわいらしい」といっていいような絵柄で描かれていることにギョッとした。この目で見たり触ったりするぶんにはただ「そういうもの」のはずなのに、マンガにされるとなぜかショックだ。「かわいらしい」といっていいような絵柄で描かれてある、ってのが現代性、と言って良いのかもしれない。

稀有なマンガであることだとは毎回思うけど、付き合いつづけるのがしんどいような気もする。毒が薬になるのは少量のときだけで、毒を毒と知りつつ摂り続けるのは退廃が過ぎる。買い続けていない、ってのはそういうことか。1巻のナンバリングがされてあるので、厭いて倦むまで追従してみよう。

セックスなんか興味ない 1 (IKKI COMIX) うそつきパラドクス 1 (ジェッツコミックス)

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2 Responses to “きづきあきら『セックスなんか興味ない』1巻”

  1. 生々しくてすごい漫画すね。

  2. このかわいらしい絵柄のどこに「生」があるんだろうなぁとは不思議に思いますが

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