とある今年の過去回顧(2009年マイベスト:ライトノベル)
2009年マイベスト:ライトノベル
今年読んだ小説/ライトノベルの中から2009年マイベストを選出する。
17冊しか読んでない阿呆が口聞くなって話だが、統括はする。
中里十『いたいけな主人』
独立国・千葉国の国王と護衛官の恋。とにかく複雑で繊細で、読了後ひどく衝撃を受けたのだが、なぜ?なにに?という疑問は起こらず、ただ感情と印象だけが残る不思議な読後感。こんな作品が入り込む隙間があるのなら、ライトノベルという土壌はそれなりに芳醇だったり過酷だったりするんだろう。知らない/知ったことじゃないけど。
「君が僕を」も同様に鮮烈であったことよ。友人曰く「ミステリアス・パワー・ユリ」なにそれこわい。
うえお久光『紫色のクオリア』
最初は他愛ないストレンジストーリー、人間がロボットに見える少女と、その友人たる彼女の物語。ごく普通のワンアイディアストーリーに見えた。だが、それが高度に加速・強化・反復された結果、とんでもない地平にまで到達してしまう驚異。まるでラファティかテッド・チャンかイーガンかと。繰り返しになるけど、やっぱりこんな作品が何食わぬ顔で入り込む隙間があいているのなら、ライトノベルって土壌はそれなりに芳醇だったり驚異だったり貪欲だったりするんだろうよ。知らない/知ったことじゃないけど。
至道流星『雷撃☆SSガール』
アホかと(褒言)。ライトノベルかつ経済小説かつエンタテイメント、という大変タチの悪い1冊。実際に会社経営に携わり、各種ビジネス啓蒙書のゴーストライターも勤めたという著者の経歴をみてなるほどと思う。これならホントにいけるかも?と思わせるビジネスアイディアと、世界経済の実相を虚々実々織り交ぜて描く筆致こそ見事。ライトビジネスノベルなんてチョロい商売仕掛ける連中を呵々大笑とあざ笑っていただきたい。
もう1冊、ライトノベル風ビジネス小説(?)として岩崎夏海『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら」という奇怪な1冊もあったけど、これも面白かった、残念なことに。素直に面白いと言い切るのも愚直に過ぎるのでどうかと思うけど、これを機にドラッカーのエッセンシャル版買ってしまったのもまた事実なのよねぇ。不思議だねぇ人間って。
古橋秀之『龍盤七朝 ケルベロス 壱』
面白かった。震えた。味わいとしては『ブライトライツ・ホーリーランド』に近しいか? デカい奴らがデカいからという理由でデカいままに殴り合ってる感じ。今回、そのデカいやつらは宿命とか宿生とか呼ばれるだろうけど。今作は今作で完成しているようにも見えるけど、ここで終わっては物書きの名折れでしょうや、見事描ききって欲しい。いや、現実的なこというとまずは1年ぐらいで続編出して欲しい。盟友・秋山瑞人もどうしたのよ! もう1年半も待ってるっつうの!
冲方丁『テスタメントシュピーゲル 1』
また冲方丁かよ! 俺、そしてお前ら冲方丁好きすぎるだろ! と思わんでもないが、ここは敢えて声を大にして「はい、大好きです」と答えさせていただく。なぜライトノベルの、しかも「メカと美少女」領域(ワーイ)において「戦争の世紀として20世紀の統括、そして21世紀への跳躍」が行われようとしているのかは人類史的に皆目検討もつかんが、まぁ知らん。刮目して待つのみ。
—-
あと今年のトピックとしては、虚淵玄の『アイゼンフリューゲル』やっぱ面白かったね~とか、川原礫『アクセル・ワールド』は理由は知らんが読んでる、とか、機動戦士ガンダムUC終わったなぁとか。そんなもんかねぇ。
Popularity: 9%







![マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41AY8WEF74L._SL160_.jpg)










Blog更新:とある今年の過去回顧(2009年マイベスト:ライトノベル) – http://tinyurl.com/yamwxct