第弐齋藤 本とマンガの感想日記。

東浩紀、桜坂洋『キャラクターズ』

06.08.2008 · Posted in , 本の感想 このエントリをはてなブックマークに追加このエントリをdel.icio.usに追加このエントリをLivedoor Clipに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをFC2ブックマークに追加このエントリをNifty Clipに追加このエントリをPOOKMARK. Airlinesに追加このエントリをBuzzurl(バザール)に追加このエントリをChoixに追加このエントリをnewsingに追加

東浩紀,桜坂洋『キャラクターズ』 [Amazon]

キャラクターズのカバー画像

二十一歳で批評家としてデビューし、かつて浅田彰の後継者や阿部和重の盟友と呼ばれ栄華を誇り、しかしただちに文芸誌から忘れさられ、ネットぐらいにしか活路がなく、そこでもいまや時代遅れと見なされて新著も大して話題になっていない、この中途半端な学者くずれ

谷川流に経済資本のすべてを、桜庭一樹に象徴資本のすべてをかっさらわれて、生き残るためにはもはや毒でもなんでも食らう気になっているやぶれかぶれのライトノベル作家

によるメタフィクション。

絶対面白くないと思って読んだら面白かった。途中、何度か爆笑。
これは面白い! 4000部は売れますよ!

あんまり面白かったので、こういうのが好きそうなヤツにあらすじを言ったら信用してもらえなかった。(マーケットの1/4000。さすが、買ってはいるけど読んではいないと言っていた。さもありなん。俺も読みたくはなかった)

いや、ホントだって! 東浩紀が桜坂浩の尻穴に文学を叩き込んでやる! とか言うんだよ! あと君の好きなラカンとかもでてきたよ! もちろん「対象a」も! とか。ここらへんはヒロインはツンデレなのか、とか主人公の幼なじみはメガネの巨乳なのかという問題と本質的に同義。お好きな人はホントにお好きなので、楽しめるならば楽しめばいい、と思いますた。「メタフィクションだってだけで評価が2割高くなるよな!」

ひどく難解で困難で、本気で読み解こうとしたら相当に高度なことが要求される。仕事としてはある程度達成され、だいたいは無様に失敗している。総じて内実は貧相。唯一無二でじゅうぶんに複雑だがプアー、という印象。タギングされるとしたら「これはひどい」「死ねばいいのに」「幻想狂気」だと思う。

問題領域の対象時間がえらく狭く、基本的にナマモノと考えたほうが良い。暇なら2,3ヶ月以内に読んでおくことをオススメする。それ以降だともうこの人たちが何を言っているのかわからなくなる可能性が高い。

ライトノベルを捨てた桜庭一樹が許せない! 『荒野』が死ぬほどつまらない! 東浩紀が死ぬほど憎い! という人にお勧め。いやぁ『よくわかる現代魔法』はやくアニメ化されるといいですね。

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